舞台『花瓶の中の海』公演終了メッセージ
舞台『花瓶の中の海』
期間:2023年9月13日(水) − 9月17日(日)
会場:中野ウエストエンドスタジオ(東京都中野区新井5-1-1)
役:見城優作(養護施設施設長)
■板橋廉平より
「花瓶の中の海」無事に全公演終了しました。
たくさんのご来場、誠にありがとうございました。
稽古から公演までとても濃密な時間を過ごしました。
自分よりも若い世代の人たちとのモノづくりは、楽しい反面プレッシャーも感じます。
まして"座長"という慣れない立場もいただき、今回の公演は俳優として演じること以外にも成長する機会になりました。
今作では、児童養護施設の施設長・見城優作役を演じさせていただきました。
台本に書かれているセリフだけではなく、その裏側にあるキャラクター性(養護施設の施設長だからこそ発せられる言葉や行動)についてものすごく考えさせられました。
普通に読めば出来なくない、けれどもそれだけじゃ何か足りない、その足りない何かを求めるのに時間がかかってしまったような気もしています。
しかしTOKYO笹塚ボーイズの主宰でもあり、脚本演出の川上一輝さんの言葉や、実際に児童福祉施設の施設長をされている方への取材のお陰で、その"何か"に少し近づけたかと思います。
「この世界の端っこの、真ん中の、誰かに起きた時間」
というセリフが劇中登場します。この作品は物語ではありますが、かといってそれに留まるようなテーマではないと思っています。
こういうテーマだからこそ物語だけに収めないで、僕らが生きている世界線にも影響するように俳優として表現出来たらいいなとも思っていました。
何かをすることも大事ですが、まずはそのことについて考える時間が出来るだけでも、この作品に参加した甲斐があるのではと思っています。
改めてご来場誠にありがとうございました。
見城優作役 板橋 廉平
写真:金田一元
▶︎大千穐楽後の板橋からのメッセージです。